1×12021.1.30

“四国ならではの「働く」価値を創造する”-創業者と現社長の対談-

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“四国ならではの「働く」価値を創造する”-創業者と現社長の対談-

2012年、Uターン・Iターンの転職エージェント事業を主軸として創業したリージェント。創業者である加地と2019年より代表を受け継いだ佐々木が、「リージェントの始まりからこれまでのこと」、「ミッションに込めた想い」について、佐々木から加地へのインタビュー形式で対談しました。

創業時の想い


佐々木
こんな形で話をするのは緊張しますね(笑)。今日は、リージェントの創業から現在までを振り返りながら、ミッションとして掲げた“四国ならではの「働く」価値を創造する。”に込められている想いをお伝えする場になればと思いますので、よろしくお願いします。
加地
確かに緊張するね(笑)でも、せっかくの機会なので、こちらこそよろしくです。
佐々木
まず初めに、会社名「リージェント」はRegional(地域)、Reliance(信頼)、Agent(源となる力)の、3つのキーワードを組み合わせた造語から生まれていますが、どのような想いで社名を決め、会社を立ち上げたのか、というところから話を聞いてもいいですか?
加地
わかりました(笑)。もともと自分が会社を立ち上げるということは、あまり考えていなかったんだけど、これからのキャリアを考えた時に、自分が心からやりたいと思っていることを転職で叶えるのは難しいという判断になって、起業という選択肢がでてきた流れ。その時に、何を軸に会社を立ち上げるのか、考え尽くして残ったのがこの3つのキーワードでした。リクルートで長年人材領域に従事してきたんだけど、その環境や立場では実現できなかったサービスをこの地域で立ち上げ、地元である四国を活性化させたい!という想いが強かったね。
佐々木
やりたいことを実現する為に「起業」という選択をしたということですね。リクルートで実現できなかったサービスとは、具体的にはどういうことですか?
加地
実現できなかったというか、リクルートは東京本社の大手企業になるので、事業戦略上、四国のエリアが担うシェアはどうしても全体からみると小さくなる。現場にいる自分としては、このエリアの最適解を常に追求したいんだけど、会社全体の戦略でみるとその解が一致しないこともあったということかな。
佐々木
四国エリアにとって最適だと思える解があったとしても、全体最適の観点から実行できないことがあった、ということですね。
加地
そうだね。長年、四国地域に密着して、この地域で奮闘する経営者の想いを直に感じていたので、この地域を第一に考え、貢献していきたいという気持ちはとても強くあったと思う。それを考えた時にとても共感できたのが、当社が加盟しているリージョナルスタイルグループの「暮らしたいところで、思い切り働ける社会をつくる」というビジョン。Uターン・Iターン転職を考える方々の転職支援を通じて、地方に優秀な人を呼び、その地域の会社の成長に寄与し、地域を活性化しようという考えです。


佐々木
創業時を思い返すと、当時(2012年)は、四国でUターン・Iターン人材の採用は今ほど活発な印象はなかったですよね。
加地
転職エージェント自体も、今のように広く認知されていなかったし、Uターン・Iターン転職希望者に注力したサービスを展開している会社は、ほとんどない状態だったと思う。企業もUターン・Iターン希望の人材を採用することに慣れてなくて、本当にそんな優秀な人がきてくれるのか?といった懐疑的な声を聞くこともあったよね(苦笑)。
佐々木
たしかに、当時はそういった声が多かったですね。一方でUターン・Iターンを希望される方は、想像以上にたくさん存在することもわかり、これはやりがいがある仕事だなと感じていました。立ち上がりの1年は企業と転職希望者の方への啓蒙活動をしながら少しずつ進行するという感じでしたが、そんな中でも突破口はやはり社名および理念にあった「信頼」だったと感じています。企業の課題を解決できる人材をご紹介できると、それをきっかけに他の企業をご紹介いただくなど、顔が見える地域だからこそ広がる信頼の実感がありました。
加地
それは、自分で言うのも何だけど、創業時からずっと重視してきた「入社後活躍」というバリューによって得られたものだったんじゃないかと。条件が合うからではなく、入社後に長く活躍する姿が描けるかどうかが我々の提供すべき価値で、入社後の企業と転職者の成長を見届けられるのがこの仕事の醍醐味。これだけはサービスを提供する上で絶対にブラしてはいけないと強く思っています。
佐々木
社名に込めた理念「地域活性の源となる力であり、地域から信頼される存在であり続ける」は、創業以来、大切にしてきた不変のテーマですね。

課題先進エリアである四国の強み


加地
そうだね。それと、転職エージェント事業は手段の一つであり、我々の目的は四国を活性化すること、という考えもずっと大切にしています。四国は、進学や就職で県外に出たまま戻らないケースが多く、人口減少や少子高齢化が全国平均よりもかなり早く進んでいる、いわゆる課題先進エリア。しかし、これから地方が抱える課題にいち早く取り組めるということはチャンスでもある、という逆転の発想で捉えることもできるかと。そういったテーマに興味を持ってもらえる方にぜひUターン・Iターンを実現してもらいたいね。
佐々木
そういう意味では創業から10期目を迎えましたが、当時に比べると、今はUターン・Iターンで転職することが社会的にも浸透してきていて、多くのUターン・Iターン希望の方々からお問い合わせをいただくようになっていますね。また企業側もUターン・Iターン人材を採用することに前向きになっている会社がとても増えていることも印象的です。
加地
一昔前にあったUターン・Iターンはどこか「都落ち」のようなマイナスイメージをもっていた雰囲気もなくなり、価値観として地方で暮らす、そしてその地で充実した仕事に就きたいという要望をもつことが特別なことではなくなってきたのではないかと。黎明期からUターン・Iターン転職の支援に取り組んできた我々としては、とてもうれしい変化だよね。
佐々木
一方で今感じている課題についても話ができればと思いますが、どうでしょうか?
加地
そうだね、人材領域はやればやるほど奥が深いと痛感しています。ある意味ではこの仕事に終わりはないという印象かな。人材を紹介して終わりということではなく、選考過程や入社後の活躍にも踏み込み、企業側の受け入れ体制も可能な限りフォローしてきた中で、見えてきたこともたくさんあります。
佐々木
入社した方の活躍で会社が大きく成長していく場面もたくさん見てきましたし、一方で思わぬところに課題を発見し、その解決をどうしていくべきか思い悩むシーンもたくさんありましたね。人も会社も「生き物」が故に、一つの成功が別のところで同じ結果を生むとも限らない。そんな現実をたくさん見てきました。


加地
企業側の受け入れ体制や人事制度設計、教育体制などの採用以外の領域での課題もやればやるほど感じるようになってきています。これらの領域に関してはこれまでも取り組んできたところだけど、今以上に拍車をかけて取り組んでいきたいと思っています。
佐々木
制度の領域では、ここ数年でUターン・Iターン人材の採用が増えてきたからこそ浮かび上がってきた課題もありますよね。例えば、休日数。都会では完全週休2日制の会社がほとんどだと思いますが、地方ではそうではない会社がまだたくさんあって、Uターン・Iターンを検討される方にとっては、給与が下がってしまうことより休日が少なくなる方がよっぽど抵抗があるという感覚ですが、企業側からするとすぐに休日数の増加をすることもできず、少しずつ啓蒙をしながら対応いただいているのが実状です。
加地
人材の採用はこれまでは地域内で考えることが中心だったけど、成長を大きく促進するようなコア人材の採用はもはや全国、場合によっては海外からの採用を考えていく必要がある時代になっている。そうすると、これまで地域の中での比較で充分だった待遇も人材の市場価値に合わせた調整ができなければ有利な採用はできないということ。地方の企業にとっては簡単ではなく、脅威を感じることかもしれないけど、それを理解して取り組んでいただける企業も増えてきていて、そういう素晴らしい姿勢をもっている企業が四国エリアにあることもぜひ転職希望の方に知っていただきたいと思っています。
佐々木
確かに、まだまだ全てが整っている状況ではないですが、待遇面も少しずつ良い方向に変わってきている感覚がありますし、そもそも何のために働くかということや、生きる上で大切にしている価値観の変化もとても感じるようになってきています。たくさん稼ぎたいという要望の方は今の地方には向いていないかもしれませんが、稼ぐこと以上に仕事のやりがい、社会への貢献、仕事と家庭とのバランスや自然の豊かさを感じながらの生活、家族の近くで生活をしたいなど、多様な価値観が生まれてきており、それらを大切にしたいという要望であれば、四国には提案できる選択肢がたくさんあるように感じます。
加地
そういう背景から、みんなの想いを込めて、ミッションを “四国ならではの「働く」価値を創造する。”に設定したよね。とても大きなテーマなんだけど、とてもしっくりきているし、取り組んでいく意義がある!と思っています。
佐々木
ミッションを設定した時にビジョンも併せて設定しましたが、リージェントにはビジョンへの共感性が高いメンバーが集まっていて、特に「未来を担う子どもたちが、希望と誇りを感じられる四国へ」の一節への共感が高いことが印象的でした。自分の子どもに故郷である四国を繋いでいきたいという想いが強く、やはり顔が見える誰かのためにがんばるというのは最もエネルギーが湧きますね。創業からの想いをしっかりと受け継ぎ、ビジョン実現に向けて一丸となって突き進んでいきたいと思います。ありがとうございました!


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