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根底にあるのは、この地域を活性化させたいという強い想い。

加地 盛泰

根底にあるのは、
この地域を活性化させたい
という強い想い。

国家資格キャリアコンサルタント

加地 盛泰

Kaji Moriyasu

四国エリアの活性化を実現するために、リージェントを創業した加地さん。自身もUターン転職を経験しており、キャリアを積む中で感じてきた、この地域が抱える課題と常に向き合い、新たな価値を生み出す挑戦を続けている。

インタビュアー/一村征吾

地元に戻って気づいた、自分のスタイル

最初のキャリアは東京からのスタートだったんですね。
大学で東京に行き、そのまま東京で就職をしました。その後、しばらく東京で働いて、転職を考え始めたタイミングに家庭事情もあり、愛媛にUターンしました。その時に地元で転職先を探したのですが、当時はまだインターネットもなく、情報を得る手段がほとんどありませんでした。これだけ転職の情報がないことに地域の課題を感じたこと、そして、自分のようにUターン転職を考えている人は情報が得られず困っているのではないか・・・そんな思いがリクルートの地域販社への入社を後押ししました。
リクルートではどんな仕事をされていたんですか?
基本は新卒向けと、Uターン転職向けの情報誌の求人広告営業ですが、地方では保有メディアも少なかったため、会社案内パンフレットや映像などの制作も含め、組織を活性化させるためのツールを幅広く提案していました。その頃はメディアを提案するよりは、全体的な組織課題解決のソリューションが中心。時には研修も提案しますし、ヒューマンリソース領域のことは全て支援する営業スタイルでした。
人材領域の営業はどうでしたか?
異業種からのチャレンジでしたので、最初は、全くといっていいほど成果を上げることができず、正直苦労しました。そんな時に、当時の上司に「売ろう、売ろうと思うな。お客様が何に困っていて、何を解決すればいいのか。とにかくそこだけ考え続けろ」と言われたことがありました。それが、今思うと自分の営業スタイルが決まったターニングポイントだったのかもしれません。
加地 盛泰加地 盛泰

効率の良さ、ではないところにある価値

採用の最前線にいて感じたことは?
リクルートには16年いたのですが、どうしても求人情報会社では踏み込めない領域があると感じていました。採用の企画や広報には関わるものの、最終的にどんな人が採用され、入社後どうなったかという情報は伝え聞く限りとなっていました。また、求人広告は先行投資型なので、時には、高いコストをかけていただいたとしても、結果が伴わないこともある。そこにずっと違和感を持っていました。
そういった部分が今の事業にもつながっていると。
そうですね。企業が感じている課題に対し、どんな方をマッチングすればお役に立てるのかを明確にし、さらにその候補者を自分で探し、面談をした上で、ご紹介するというスキームなので、これまで見えていなかった採用過程から入社後の活躍まで、プロセス全体に自身が責任を持って関わることができます。
リージェントを創業したときは、どんな想いでした?
リクルートに入社した時と同じ「この地域を何とか活性化させたい」という想いを持ち続けていた自分がいたことに気がつきました。そんな勝手な使命感を持ってリージェントを創業したのですが、その想いを実現する手段の一つとして人材紹介サービスを立ち上げたことにより、これまでの歩みの中で感じてきたことが、つながっていく感覚がありました。
人材採用の価値は何だと思いますか?
一人の採用が会社や組織を劇的に変える力をもっていると思います。これまで頭を悩ませていた経営課題が、人によって圧倒的なスピードで解決するケースを何度も目の当たりにしてきました。今はスピード感が必要な時代。だからこそ課題を本気で解決したい時に、解決できる人材を社外から迎え入れることは、かなり効果的な手段だと考えています。
ただ、社外から迎え入れるとなると、企業側での調整も必要ですよね。
ハイキャリアの方であればあるほど、その必要性があると思います。そのために経営者に受入体制を整えていただき、従業員の方々にもしっかりと周知していただくことをお願いしています。〇〇さんが入社することによって会社はどう良くなるのか、従業員の皆さんにこんなメリットがある、といったメッセージですね。その内容の打ち合わせも場合によってはサポートを行いますし、そのぐらい受入体制の整備は重要だと考えています。
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四国で感じる、地域や経済への影響力

優秀な人材となると、都心から離れにくいイメージもありますが。
特に、都心で活躍しているハイキャリアの方々になると、「いつかは四国にUIターンしたい」という願望があっても、「定年後」という選択をする方が多いのが現状です。それは四国エリアの企業に、自分の収まるポジションがないと考えているからなんです。でも実際、そんなことはないと思いますし、年収も立場も都心と遜色ないポジションは、探せば四国にもあると考えています。そこは、地域密着型で活動をしている私たちが、しっかりと表に出していかなくてはならないところです。
地方で働くことの魅力は何だと思いますか?
私自身、都市圏で働いた経験がありますが、地方の方が、地域や経済に役立っていることを実感しやすいと感じています。経営者をはじめとする地域経済を担うステークホルダーの方々とダイレクトにコミュニケーションを図ることができる環境であること、そして手掛けた成果が見えやすいところなどが、そんな感覚を生んでいるのかもしれません。
私も東京で働いていた時には気づいていませんでしたが、四国には想像以上に魅力的な企業が沢山あります。その情報を知るだけでもキャリアの選択肢は広がると思います。
加地さん自身は、今後どんなことをしていきたいですか?
人材採用だけではなく、人材育成に関する課題にも関心を持っています。企業が成長するためには採用だけでなく、育成にも力を入れていかなくてはいけませんが、現実的にはその体制が整っていない企業も多く、また体制はあっても具体的な育成の方針が整理されていないケースが見受けられます。管理職になったので、とりあえず研修を受けるのではなく「どう育っていって欲しいか」を明確にして、それに応じた教育の手段を選択する。それらを整理するところから支援させていただき、企業が成長を加速していくための育成サポートを提供していくことで、魅力的な企業を1社でも多く増やしていきたいと考えています。
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加地 盛泰

愛媛県四国中央市出身。専修大学法学部を卒業後、大手旅行会社の勤務を経て、東京から四国へUターン。株式会社中四国リクルート企画(リクルートグループ)に入社し、以来、新卒・中途採用、社員教育、組織活性などHRM領域全般に従事。2006年、株式会社リクルートに転籍。狭域HRカンパニーおよびHRカンパニー地域活性営業部のゼネラルマネジャーを歴任し、2011年に同社を退職。2012年、株式会社リージェントを設立。現在は、候補者向けの転職コンサルティング、企業向けの採用コンサルティング、人材育成トレーニング、人事制度などの組織活性化支援などに携わっている。

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