いよいよ開校!テクノロジー×デザイン×起業家精神を学べる徳島の「神山まるごと高専」
みなさん、こんにちは。リージェントの吉津です。新年度がいよいよスタートしました。桜も見頃を迎え、天気も良かったこの週末は出かけられた方も多かったのではないでしょうか?
さて今回のブログでは、「神山まるごと高専」について取り上げます。
ホームページURL:https://kamiyama.ac.jp/
徳島県神山町の山あいにキャンパスを構える「神山まるごと高専」は、東京のIT企業の社長などが中心となり、起業家の育成を目指して開校した高専です。国内の高等専門学校としては19年ぶりの新設校となり、全国から注目を集めています。2023年4月2日には1期生の入学式が行われ、真新しい校舎での学生生活がスタートしました。
そんな「神山まるごと高専」で3月下旬に開催されたのが「未来の学校全国ツアー」(中学2年生を対象とした体験授業イベント)。いい機会なので中学生の子どもを連れて参加してきました。開校前の新校舎の見学や体験授業などもありましたので、当日の様子をレポートします!
< 神山まるごと高専の基本情報 >
名称 | 神山まるごと高等専門学校 |
住所 | 徳島県名西郡神山町神領西上角175-1 |
就学スタイル | 全寮制 |
定員数 | 1学年40人(5年制) |
学科 | デザイン・エンジニアリング学科 |
学べること | テクノロジー/デザイン/起業家精神 |
開校日 | 2023年4月2日 |
「未来の学校全国ツアー@神山会場」が開催されたのは3月25日・26日の2日間。会場が4月開校予定の新校舎ということもあり、徳島県内や四国エリアだけでなく、中国・関西エリアから参加されている方も大勢いました。
当日は車で現地入りしましたが、神山町に入ると「神山まるごと高専」の横断幕があり、町全体での受け入れムードが感じられました。
現地に到着すると新設された校舎が見えてきました。神山の木をふんだんに使って建設された校舎が、社会とつながる「Office」。そして、かつて多くの子どもたちが学んでいた旧神山中学校の校舎を改装した寮(全寮制)が暮らしの中心と見立てて「Home」と呼ばれているようです。
OfficeからHomeが見えるように、この2つの建物は川を挟んで徒歩5分の距離となっています。
当日は、①「ITブートキャンプ:プログラミング入門」、②「英語:見える世界は英語で変わる」、③「学校説明会」、④「起業家講師特別授業:起業家が当たり前にいる日常を体験しよう」の4つに参加し、朝から夕方までフルに体験してきました。
体験授業は子どもたちだけの参加で、保護者は別室で授業をライブで観る形がとられていました。ワークの時間も多かったため、空き時間を使って校舎をゆっくりと見学。新しい校舎ということもありますが、ここで学べる学生たちは本当に羨ましいと思うほどキレイなOfficeでした。
学校説明会は30分の短いバージョンでしたが、神山まるごと高専の魅力や特徴について親子で話を聞く貴重な機会となりました。神山まるごと高専では、学生に目指して欲しい人物像として「モノをつくる力で、コトを起こす人」を掲げています。
ただつくるだけでなく自分で本質を理解し何をつくるべきか考え、「モノを形にする力(デザイン力)」を学び、しっかりとつくり上げる「テクノロジーの力」を身に付ける。そして、モノをつくる力で人間の未来を変えられるようなイノベーションを起こせる力として「起業家精神」を学び、社会に変化を与えられるような学生を育成したいとの想いがあります。
その中で「起業家精神」の面では特筆すべきプログラムがあります。それが起業家講師です。現役で活躍する経営者はもちろん、建築家やクリエイター、企業で働くプレイヤーやアーティストなどが講師となり、毎週水曜日に神山を訪れます。そして、授業をしたり、ご飯を食べたり、焚火で語り合ったりするプログラムです。
その講師の中には、星野リゾートの星野氏、ディー・エヌ・エーの南場氏、サイボウズの青野氏など、日本の第一線で活躍する起業家たちが含まれており、そんな起業家との交流が「日常」になるのです。
また、学費については「家庭の経済状況に左右されず、世界を変える可能性を秘めた子どもたちの誰もが目指せる学校にしたい」という思いから、独自の給付型奨学金を用意しています。様々な企業にスカラーシップパートナーとして協力してもらい、100億円の奨学金の基金を創設することで、実質無償化を実現しています。
なお、年間200万円の学費は実質無償化ですが、年間100万円程度の寮費についても家庭の収入に応じたサポートが用意されています。詳しくは神山まるごと高専のHPをご覧ください。
帰りの車中で子どもと改めて会話しましたが、とても魅力的な学校だと感じていたようでした。私自身も神山まるごと高専のビジョンなどに触れて「自分が15歳だったら絶対行きたい!」と思える1日となりました。
人材領域から四国の活性化を常に考えている私たちとしては、このような取組みが着実に広がり、新たに生まれる優秀な起業家精神を持った人材に四国に関わり続けて欲しいと改めて思いました。
これからの神山まるごと高専の動向に注目です!