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徳島のベンチャー企業への転職について

みなさん、こんにちは。リージェントの吉津です。
春らしい気候が続き、過ごしやすい日が増えてきましたね。私はつい先日、冬の間はお休みしていたお庭でのBBQを再開しました。季節を感じつつ、家族とゆっくりとした週末を過ごしています。

さて、今日は「徳島のベンチャー企業への転職」についてお話したいと思います。地方のベンチャーというと、あまり想像できない方も多いかもしれませんが、地方ならではの課題や想いをベースに成長を続けている企業が実は増えてきています。徳島においても、徳島へのUターン転職・Iターン転職を検討される上でベンチャー企業も選択肢の1つとして徐々に定着してきた印象があります。また、昨今では数億円規模の資金調達を行い、積極的に事業投資・人材投資を行っている企業も出てきています。そんな徳島のベンチャー企業について、「1.代表的なベンチャー企業」「2.働く上での魅力」「3.転職検討におけるポイント」の3つをお伝えしたいと思います。

1.代表的なベンチャー企業

徳島においても、地方ならでは課題や想いに基づいた特徴あるベンチャー企業が増えてきています。今回は一部のみですが、徳島本社のベンチャー企業をご紹介いたします。

◆株式会社電脳交通(https://cybertransporters.com/)※本社:徳島県徳島市



タクシー業界のDX化推進&地域交通の未来を創造するベンチャーです。タクシー業界や地方が抱える交通課題を解決し、「次世代の地域交通サービスの開発」に取り組んでいます。主にタクシー配車システム「電脳交通」を提供しており、全国40都道府県で利用されています。現在は大企業との連携や出資を受け、飛躍的な成長を遂げている企業です。
<代表取締役CEO 近藤 洋祐氏へのインタビュー記事はこちら>

◆株式会社グリラス(https://gryllus.jp/)※本社:徳島県鳴門市



コオロギとテクノロジーで社会課題を解決する、徳島大学発フードテックベンチャーです。世界が抱える食料・環境問題を、コオロギを用いて解決しようとしています。2022年2月に2.9億円を新たに調達するなど、累計5.2億円の資金調達を実現しています。食用コオロギの飼育環境を最適化する生産システム・技術開発等のノウハウに強みがあり、グローバル展開も視野に入れて取り組んでいます。

◆株式会社セツロテック(https://www.setsurotech.com/)※本社:徳島県徳島市



ゲノム編集技術で人々の暮らしを豊かにする、徳島大学発のバイオベンチャーです。独自の高効率ゲノム編集技術をベースに、業界初のゲノム編集受精卵作製サービスを行っています。また、将来的に産業界で遺伝子改変動物が利用されることを予見し、現在は畜産動物の高付加価値品種の開発支援事業を強化しています。女性管理職・研究員比率も高く、博士・ポスドクの方々が多く活躍しています。

◆株式会社リブル(https://reblue-k.com/)※本社:徳島県海部郡海陽町



牡蠣の人工種苗生産・販売からシングルシード方式による養殖・販売まで、牡蠣関連事業に取り組む水産ベンチャーです。徳島県海陽町を拠点に「世界一おもしろい水産業へ」をコンセプトとして今までに無かった水産業を作るべくチャレンジを続けています。また、水産ベンチャーとしては稀有な漁業権を持ち、日本トップクラスの種苗生産技術が強みであり、新養殖技術のICT化にも積極的に取り組んでいます。

◆KITO DESIGN HOLDINGS株式会社(https://kito-dh.jp/)※本社:徳島県那賀郡那賀町



「全ての人が笑顔になれる、奇跡の村を創る」をビジョンに掲げ、キャンプ場の再生・運営、特産の木頭ゆずを使用した加工品販売など、持続可能な故郷を作るための地方創生に取り組んでいるベンチャー企業です。全国の限界集落の地方創生のロールモデルを目指し、様々な事業を展開しています。「未来コンビニ」が国際的なデザインアワードを受賞するなど、デザイン・コンセプトも高く評価されています。

いかがでしたか?ご興味をお持ちいただけたベンチャー企業はありましたか?各社とも魅力的な経営者・事業責任者のもとに、個性豊かなメンバーが集まって事業を推進されています。また、数億円規模の出資を受け、全国や世界に向けてビジネス展開を進めようとする企業もあり、今後の更なる事業発展が楽しみです。

2.働く上での魅力

徳島のベンチャー企業の魅力について、Uターン・Iターン転職という観点も交えて考えていきたいと思います。

【魅力①】キャリアの経験値を上げることができる
成長フェーズにもよりますが、大企業のような制度や仕組みが整っておらず、分業も明確にはされていないことが多い傾向です。そのような環境で働くことで様々なことを経験することができ、結果的に成長スピードが速くなり、経験値を上げることができます。また、ベンチャーであれば、大きな仕事を任せてもらえる可能性も高くなります。もちろん入社後の活躍次第ですが、新しいことや未知のことに挑む機会が多いため、ビジネスパーソンとしていち早く成長できるチャンスが多くなります。そのため、より成長できる環境を望む方、キャリアの可能性を広げていきたい方には魅力となります。

【魅力】②熱量の高い経営者・事業責任者との出会い
ベンチャー企業の経営者・事業責任者はビジョンに対する熱量がとても高い印象があります。「何のためにこの事業をしているのか?」「何を目指してるのか?」等の根源的な問いを常に続けており、面談などでお会いするたびに私も刺激を受けます。もちろん事業においては「ロマン」と「算盤」の両方が大切と言われますが、ビジョン・ミッション等の「ロマン」の部分がご自身の原動力になっている方にはフィットする傾向が強いです。徳島へのUターン・Iターン転職しても、熱量の高い経営者・事業責任者と一緒に働きたい方には魅力となります。

【魅力】③企業成長に伴う待遇アップ
ベンチャー企業は、資金繰りなどの面からも最初から高い給与・待遇で迎え入れることが難しい場合が多く、一般的には入社時は前職よりも給与・待遇が下がる傾向があります。ただ、ストックオプション付与や、働きぶりをフラットに評価する企業が多いため、企業成長に伴い待遇もアップする確率が高いです。なお、弊社からベンチャー企業へ入社された方の中には、半年後に昇給・昇格された方も多くいらっしゃいます。自身の成長と企業の成長を重ね合わせて働きたい方、また、ご自身の成果・働きぶりをフラットに評価されたい方にとっては魅力となります。

【魅力】④地方ならではの取り組みに携われる
四国エリアは人口減少が全国より約20年進行している課題先進エリアでもあり、地方ならではの課題に取り組みやすい環境もあります。前章で取り上げた株式会社電脳交通はタクシーのDX推進をメインに行っていますが、現在は地域交通コンサルティング事業にも進出しており、過疎地域などでの交通課題を電脳交通社のシステム・仕組みを活用して解決する取組みを推進しています。また、KITO DESIGN HOLDINGS株式会社は、人口約1000人・65歳以上が過半数を占める限界集落である木頭エリアで事業を行っており、限界集落の地方創生のロールモデルになるべく事業展開をしています。徳島の企業で働くこと自体、地域に貢献していることなのですが、もう一歩踏み込んで「地方ならではの課題」に取り組みたいという方にとっては、魅力のひとつになるかと思います。

3.転職検討におけるポイント

徳島のベンチャー企業の魅力についてお話してきましたが、メリットばかりではありません。業務量が多くプレッシャーが大きい、給与・待遇が不安定で経営面で安定していない等のデメリットがあるのも事実です。ただ、人によって価値観が違うため、メリット・デメリットの捉え方は大きく異なります。ご自身やご家族の価値観と重ね合わせて、じっくりと検討してみてください。
さて、ここでは徳島のベンチャー企業への転職検討における3つポイントについてお伝えいたします。

①カルチャーフィット
転職検討する際は、企業ビジョンや事業自体に共感できるかという視点を大切にしていただきたいです。また、一緒に働く仲間や経営層とのフィット感も重視してください。WEB面談に加えて、最終選考前後では直接お会いいただくなど、カルチャーフィットを確認する場を設けることも一つの方法です。

②スキルフィット
転職検討する際は、自分の強みが活かせるか?という視点を大切にしていただきたいと思います。これまでの自分自身の経験・スキルを棚卸し、能力に合った業務内容か?ということを確認していただきたいです。また、企業の成長フェーズによって求める人材像が変わってきますので、今求められているミッションと自分自身の強みがフィットしているのかを冷静に判断いただきたいと思います。入社後に活躍できるイメージを自分自身が持てるかが重要です。

③タイミング
カルチャーフィット・スキルフィットに加えて、タイミングもとても重要な要素となります。企業の成長フェーズによって求める人物像が変わることもありますが、採用ニーズは常に変化します。企業の成長フェーズで言えば、初期の頃は「人に仕事がつく」メンバーシップ型の採用が主流となりますが、成長していくと「仕事に人がつく」ジョブ型に変化していくことが多いです。また、採用計画については資金調達後から活発化していきますので、事業計画や資金調達の動きなどを常にチェックしていくことをオススメしています。

徳島のベンチャー企業への転職検討においては、上記3つのポイントを重視して頂きたいと思います。徳島へのUターン・Iターン転職を検討している方は、ネットなどの情報のみでの検討になることが多いかと思いますので、リアルな情報を得たい場合は転職エージェントも活用していただくことで、より具体的な検討ができるかと思います。徳島にも特徴のある面白いベンチャー企業がありますので、徳島へのUターン・Iターン転職を検討する中で「ベンチャー企業」という選択肢を検討したいという方は、ぜひともお声掛けください。その企業が掲げるビジョン・ミッションや事業の可能性、そこで働く方々の活躍や想いなど、活きた情報をお届けすることで、ご検討をサポートさせていただきます!


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

吉津 雅之Yoshizu Masayuki

広島県福山市出身。小・中・高とずっとサッカーをやってきた体育会系の一面も。東京学芸大学卒業後、株式会社リクルートへ新卒入社。入社以来、住宅領域の広告事業に従事。2013 年より営業グループマネジャーを歴任。2018年に8年半の単身赴任生活に区切りを付け、家族が暮らす四国へIターンし、株式会社リージェントへ入社。マネジメント経験を活かして、経営者や責任者の課題解決に寄り添うスタンスにて活動。また、四国へのU・Iターン転職を検討する方の不安や課題を理解し、「四国ならではの働く価値」を一緒に考えるスタンスで取り組んでいる。現在は徳島・香川エリアを中心に活動中。