「失敗事例とその対処法」後悔しないためのUターン転職・Iターン転職の進め方とポイント
今年、四国では統計史上最も早い梅雨入りとなり、早くも夏への移行時期に差し掛かりました。季節の移り変わりが早い一方で、まだまだコロナウィルスの感染再拡大も収束が見えない中、四国へのUIターン転職を検討される方々の中には様々な不安を抱いている方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、私たちキャリアコンサルタントがこれまでUIターン転職をサポートさせていただいた求職者の方々の失敗事例を交えながら、その対処法についてもお伝えさせていただきます。是非、皆さまのこれからの転職活動に参考にしていただければと思います。
Case1.履歴書と職務経歴書を事前に準備していない
「失敗事例」
Aさんは転職活動を始めて興味のある求人を見つけましたが、現職での仕事が忙しく履歴書や職務経歴書の作成になかなか手を付けることができませんでした。仕事も落ち着き、履歴書や職務経歴書の作成に着手ができた頃には、応募したい求人は既に募集終了となっていました。
「対処法」
応募書類は選考上の重要性も非常に高く、時間や労力に余裕のあるうちに作成しておくことが大切です。また、職務経歴書はキャリアの棚卸ができるツールでもあるので、可能であれば転職活動時に関わらず、キャリアの節目節目で作成することをお薦めしています。なお、ご自身だけではキャリアの評価が難しい場合、私たちキャリアコンサルタントとの面談を通じて、壁打ちをしながらキャリアの棚卸をしていく方法もご活用ください。
Case2.同時並行で多くの企業へ応募してしまう
「失敗事例」
Bさんは内定を受けるために、とにかくたくさんの企業の面接を受けようと、同時に多くの企業へ応募しました。並行して選考を受ける企業が多くなったことで、選考日程のスケジュール調整に大変な労力がかかったうえ、充分な準備ができないまま第一志望の企業の面接に臨んでしまったため、良い結果を得ることができませんでした。
「対処法」
UIターン転職の場合、同じエリア内での転職活動に比べて、活動の負荷(時間や労力、活動費用)が通常より大きくなる傾向があります。コロナウィルスの影響によって、最近ではオンライン面接も増えてきましたが、最終段階では対面での面接を実施するケースもございます。また、1社の企業分析にかけられるパワーの分散による機会損失にも繋がりますので、情報を多く集めることは重要だと思いますが、応募の際には事前に優先順位をつけ、やみくもに応募することは控えることをお薦めしています。
Case3.こだわる部分とゆずれる部分を整理できておらずタイミングを逃してしまう
「失敗事例」
Cさんは転職活動中にとある求人興味を持ちましたが、待遇面で少し気になる部分があり、「もっと条件のいい求人が他にもあるかもしれない」と漠然と考え、応募はせずに他の求人を探しました。しかし、なかなか納得の良く求人を見つけることができず、やはり最初に気になっていた求人に応募しようと決心したときには、既に募集終了になっていました。
「対処法」
重要なポジションほど、1名の募集となることが多いため、希望に合致した求人が発生した際には、すぐに行動できるよう準備をしておくことが大事です。「何を叶えたいのか」「何が必要なのか」、UIターン転職をする目的を明確にし、優先順位を決め、いざという時に機会損失とならないようにしましょう。
Case4.給与へのこだわりが強過ぎ、機会損失
「失敗事例」
Dさんは希望度の高かった企業から内定を得ましたが、内定時に提示を受けた年収は自分が予想していた年収よりも低いものでした。仕事内容には非常に興味がありましたが、年収が下がる事にどうしても納得ができずに内定を辞退。転職活動は振り出しに戻ってしまいました。
「対処法」
もちろん求職者の方々にとって給与面は大事な観点ですので、こだわりを持つことがダメというわけでは決してありません。しかしながら、最初から、例えば「年収600万円以上でなければ検討できない」「年収800万円以上でなければ検討できない」などと決めつけてしまうと、機会損失となってしまう可能性があります。入社時点の給与だけではなく、その後のステップや評価体制も含めた情報収集をされた上でご判断いただくことをお薦めします。
Case5.家族の反対でやむを得ず内定辞退
「失敗事例」
Eさんは転職活動中に家族に余計な心配をかけてはいけないと、企業から内定を得た後に、UIターン転職することを家族に打ち明けようと思っていました。選考は問題なく進み、いざ家族に「内定をもらったので転職しようと思う」と報告したところ、「そんなこと一言も聞いていない!」と家族から大反対を受け、内定を辞退することになってしまいました。
「対処法」
UIターン転職は、ご家族にとっても生活環境が大きく変わることですので、事前に相談をしておくようにしましょう。
Case6.現職企業からの引き留めにより、仕方なく内定辞退
「失敗事例」
Fさんは転職活動を行い、無事に第一志望の企業から内定を得ることができたので、現職の上司に退職交渉を申し出ました。すると「今退職されるのは非常に困る。待遇を今よりも引き上げるので、このまま残ってほしい。」と強い引き留めを受け、待遇が改善されるのなら…と、現職に留まる事を決意。内定辞退となってしまいました。
「対処法」
退職を告げた際に現職企業からの引き留めにあい、断り切れずに残留を選択したケースです。もちろんこの選択がいけないというわけではありませんが、残留後も「一度退職を申し出た人」という評価は残ってしまい、ご本人にとってもマイナスになる可能性があります。事前に転職意思や目的をはっきりと決めてから活動することをお薦めします。
■失敗事例を学びUIターン転職の成功へ
転職活動を進める上では、どうしても様々な迷いが出てきてしまうものです。だからこそ、最初にUIターン転職をする目的をはっきりと認識し、家族や周りの方々とも考えを共有しておくことが大切です。そして、動き出せる準備を事前に整えておき、チャンスがあれば逃さないようにすぐ行動できるようにしておきましょう。もし、活動の中で迷った時には、目的に立ち返り、「何のためにUIターン転職するのか」を改めて思い返してご判断いただくことで、転職活動を成功させ、思い描くキャリアと暮らしを実現していただければと思います。また、悩んでしまった際には、遠慮なく私たちへお声掛けください。皆さまの転職活動が有意義なものとなるよう心から祈っています。