新型コロナウィルスの影響による働き方の変化で新たな気づきを得たり、自身のキャリアを見つめなおした方は多いのではないでしょうか。2020年3月に緊急事態宣言が発動されてからは、転職をすぐに考えたいという相談よりは、今回の事態を受けて今後どうしていくべきかを考えたいという相談が増えたように感じます。今日はそんな相談の中からコロナ禍での転職を実現した方のケースをご紹介します。

【ポイント】
1.   コロナ禍で気がついた価値観
2.   「いつか」をいつにするか
3.   希望する企業の探し方
4.   四国ならではの「働く」価値

<コロナ禍で気がついた価値観>

今回、ご相談いただいたＡさん(30代後半)は香川県出身で大学進学時から地元の香川を離れ、就職してからは関東で10年以上勤務をされていました。職種はITエンジニアとして、グローバル展開する企業で最新のクラウド技術の導入を担当しているというキャリアの方で、自身の思い描く道を突き進み、充実した毎日を過ごしていたため転職を考えることはない状況でした。
そのきっかけが訪れたのは緊急事態宣言後に、在宅ワークに切り替わったことからになります。それまでの子どもが寝静まった後の帰宅が日常で、子どもと接する時間は週末くらいという状況が一変、在宅ワークになることで家族と一緒に食事をとる機会が増え、コミュニケーション量も増えたそうです。そうすると、それまで細かに感じることができなかった子どもの日々の変化や成長などをつぶさに感じられ、これまで仕事一色に過ごしてきた自分に思うところがあったようです。また、これまでは移動にストレスを感じることはない環境でしたが、緊急事態宣言の影響で自身が行くことも相手が来ることも許されない状況になり、地元にいる家族との距離を感じ、共働きを続けようにも何かあった時にサポートを受けられない環境にいることをリスクと感じるようにもなったそうです。

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<「いつか」をいつにするか>

それまでは、自身のキャリアの選択は都会にしかなく、子どもの教育の選択肢も都会の方がいいのでは？という印象があり、両親のことなどを考えるといつか地元に帰りたいという気持ちはあるものの、タイミングは子どもが成人してからでいいかなという考えだったAさん。しかしながら、上記の状況となり、コロナ禍が明けた生活を想像した時に本当にこのままで良いのか？と家族で話し合う機会が増え、それまでは地元の香川にはキャリアの選択肢はないと思い込んでいたけれど、もしあるのだとすれば、今動くべきなのではないかという結論に至ったそうです。その後、弊社にご相談をいただき、香川へのＵターン転職を実現するために、希望の会社を探されることとなりました。

<希望する企業の探し方>

企業を探していく中でポイントになったことは、公開されている求人情報からだけで選択肢を考えないということでした。弊社に相談する前に既にいくつかの紹介会社に相談をされていましたが、自身の経験が活かせるところが見つからず、やはりキャリアを活かせるところはないのでは。。という感覚になり始めていたようです。ご相談いただいた時にお聞きしたこれまでのキャリアから、グローバル展開×クラウド技術に取り組んでいる、もしくは取り組む必要がありそうな会社をイメージし、本人にご相談をさせていただいた上で企業へポジションの確認をとっていきました。そうしたところ、企業からもこんな方がいるのなら是非という評価を受け、面接の上、採用内定が決まるという結果となりました。（ちなみにこの間の活動はすべてオンラインでの選考となりました。）このように非公開求人と言われるところには、実際に企業がオープンにできていない求人があることもご認識いただくことが情報をお探しする上でのポイントとなることもございます。

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<四国ならではの「働く」価値>

香川県に引っ越してからは、子育てに関しても両親からのサポートが得られやすい環境になり、仕事にも熱心に取り組みながらも、家族との時間も充実した生活がおくれており、あのタイミングで香川へのUターン転職をしてよかったという声をいただいています。転職先の企業でも今後のグローバル展開を躍進させるための重要なポジションを任されており、充実した日々となっているようです。香川には自分が満足できる仕事はないと漠然と感じていましたが、いい意味で想定外の出会いとなり、毎日が充実していて、何より自分が生まれ育った地元でもあるので、この地域に、会社に貢献していきたい気持ちが強いですと語っていただいたことが私にとって何よりうれしい瞬間でした。

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