BLOG

男性社員で初の「育児休業」を取得しました!

こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの川田です。

今年の7月から8月にかけての約2ヶ月間、男性社員としては社内初となる「育児休業(育休)」を取得しました。仕事から離れることへの不安やプレッシャーを感じつつも、育休を取得したことは自分自身の「キャリア、家庭、そして将来」について考える良い機会となりました。



育児休業(育休)について

そもそも育休とは、原則1歳未満の子どもを育てる方が取得できるお休みで、「育児・介護休業法」という法律に定められています。

これまでは女性が育休を取得することが主流でしたが、2009年に対象年齢が1歳2か月まで延長される「パパ・ママ育休プラス」、2021年に産後8週間以内に最大4週間(28日)を2回に分けて取得できる「産後パパ育休」が創設されたことで、男性の育休が注目を集めるようになりました。

国は2025年までに男性の育休取得率を50%まで引き上げることを目標にしており、近年では、企業においても男性の育休取得を推奨する動きが徐々に増えてきています。

実際に厚生労働省の調査結果を見ると、令和5年度の育休取得率は女性が84.1%、男性が30.1%となっており、まだまだ水準は低いものの10年前(平成25年)の2%に比べれば男性の育休取得率は急速に改善しています。



出典:厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査

また、全国の18歳~25歳の高校生・大学生を対象に実施された「若年層における育児休業等取得に対する意識調査」によると、男性の育休取得意向は84.3%となっており、女性の91.4%と同程度の数値まで上昇しています。

若い方々を中心に育休に対する意識は間違いなく変わってきており、今後数年間で男性の育休取得はさらに普及していくものと考えられます。

なぜ取ろうと思ったか

リージェントでは男性が育休を取得した事例はなく、私も自分が取得するまでは他人事のように考えていました。

妻が2人目の子供を妊娠した時ですら、当初は育休を取得することを検討していませんでした。なぜなら、1人目の時は夫婦2人で仕事と子育てを両立できており、何となく「自分たちならできる」と根拠のない自信を持っていたからです。

しかし、よくよく考えると近くにお互いの両親はいないため、妻が病気などで動けなくなった場合に手が回らなくなる可能性があり、夫婦で相談すればするほど、仕事と子育てを両立できるのか不安が募っていきました。

知り合いもいない環境で2人の育児をすることになるため、妻の心身への負担が大きくなることも想定されました。そのため、私が子育てをサポートしながら共に育児を進めていく必要性を強く感じたのです。

そして、何度も夫婦で話し合った結果、育休の取得について会社に相談してみることにしました。

会社には業務面の引き継ぎに関する不安をすべて話した上で、柔軟に検討・対応していただき、7月8日から8月31日まで育休を取得することができました。

育休を経て感じたこと

子どもたちと朝早く公園に出かけ、一緒にお昼寝をして、また遊びに行く。育休を取得することで、そんな濃密な時間を過ごすことができました。毎日パパが家にいる環境だったため、特に上の子が嬉しそうな表情を見せてくれたことが良かったと思っています。

また、妻にとっても家事や育児をサポートする存在が近くにいることで、少なからず安心感があったようです。約2か月間を健康に過ごし、帰省したり、育児に向き合う体制を整えたりと、有意義な時間を過ごすことができました。

私個人としても2つの学びがありました。1つ目は時間との向き合い方が大きく変わったことです。

育休を取得するまでは、「仕事の時間」「家族の時間」と区切って考えていたため、自分のエネルギーをどのような優先順位で使っていくのかが難しかったですが、育休を取得してからは「パワーバランス」といった概念はなくなり、今置かれている環境の中で、仕事も家族との時間も含めて「自分が最大限出来るパフォーマンスをしよう」という意識に変わりました。

「夜中まで仕事をしていたとしても、朝は子どもと一緒に起きなくてはいけない」、「家にいる時間は自分の時間ではなく、子どもや家事の時間」といった子ども中心の生活では、パワーバランスなど考えている余裕はありません。

その環境を受け入れ、自分が環境に合わせて順応していく。こういった考え方が醸成されたのも育休を取得したからだと感じています。

2つ目は仕事への向き合い方も変わりました。

長い人生の中でほんの2ヶ月かもしれませんが、私にとってはキャリアについて深く考える大切な2ヶ月になりました。

育児に専念できる育休期間はとても充実しており、日々多くの刺激がありましたが、同時に「自分は社会や世の中に貢献できていないのではないか」と感じる瞬間もあり、仕事に復帰したらもっと多くの貢献や価値を生み出していきたい、そんな想いが湧き出てきました。

また、仕事から離れていたこともあり、職場復帰後は自分が当たり前のようにしていた業務や習慣が、本当に意味のある業務なのか、価値を生み出せているのかと客観的に考えるようになりました。これも育休取得したことによって得られた視点だったように思います。



皆さまの中には、育休取得に悩まれている方もいらっしゃるかと思います。

私は胸をはって「育休を取得して良かった」と心の底から思っています。ただ、まだまだ男性の育休についての理解は遅れており、育休取得を決断をすることは大きな覚悟がいることだと思います。

そんな時は自分一人で考えるのではなく様々な方に相談し、話し合うことを意識してみてください。すると、新たな気付きや発見があり、今後自分がどうしたいかが明確になるはずです。

今回のブログが育休を取得しようと考えている方の参考になれば幸いです。


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

川田 基弘Kawata Motohiro

茨城県牛久市出身。関東の大学在学中に不動産業界、通信業界、社会人訪問インターンなど、数々の業界での就業経験を経て、20歳の時に「1人ひとりの働く価値を創造し、個人が活き活きと働ける社会を実現したい」とキャリアコンサルタントを志す。大学卒業後、日系の組織開発コンサルティング会社に入社。北陸エリアのコンサルティング営業として、大企業から中小企業まで、幅広い企業の事業発展に貢献。子育てをきっかけに妻の地元である四国にIターンを決断。そこで株式会社リージェントの”四国ならではの「働く」価値を創造する”というミッションに深く共感し、キャリアコンサルタントとして入社。現在は愛媛県・香川県を中心に担当し、四国へのUIターンを希望される方への転職コンサルティングに従事。