四国エリアで管理部門系の求人ニーズが増えている背景
こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの加地です。
人手不足感が全国的に叫ばれる中、四国エリアにおいても企業の求人ニーズは旺盛な状況が続いており、私たちコンサルタントも各社から寄せられる相談や要請に対応する日々が続いています。
最近では特に「経理・財務・総務・人事・法務」といった管理部門系の求人ニーズが増加傾向にあることが窺えます。何故、管理部門系の求人ニーズが増えているのか。その背景を、長年にわたって四国の企業動向を注視してきた私の目線からお伝えします。
経理・財務について
従来は欠員による求人ニーズが多かった職種ですが、最近は次世代のリーダーやマネジャー候補を求める「先を見据えた求人ニーズ」へと変化してきていることを感じます。例えば、今の経理課長や財務部長が50代となり、気が付けば、あと数年で定年退職を迎えることになるが、その後継者を育成することができていなかった・・・といった具合です。
さらに、「経営戦略のサポート・提案」や「財務戦略の立案」といった経営への積極的な関与を求めたい声も聞かれるなど、経理・財務体制を強化していきたい経営者の思いが窺えます。
営業や販売、そして開発や製造などの生産領域に比べると人的投資ができていなかった企業側のツケが表れているような気がしています。
総務・人事について
四国エリアの場合、中小企業が占める割合が高いため「総務部門に所属して総務と人事の両方を担ってほしい」といった幅の広い求人ニーズが多くなります。この傾向に大きな変わりはないのですが、そうした求人に加えて、人事に特化した経験を持つ方のニーズも増えていることが最近の特徴です。
人口減少問題などを背景とした企業の人的課題が深刻化しており、「採用を強化したい」「社員の育成に注力したい」「定着率向上を図るために人事制度を見直したい」「労働環境の改善を図りたい」といった課題を解決してくれる人事経験者を求める企業が増えてきているように感じます。
四国エリアでも、CHROやHRBPといった言葉が聞かれるようになり、戦略的な人事を求めたい流れは全国共通のニーズになっているのではないでしょうか。
法務について
今まで、法務は主に大手企業に置かれるポジションでしたが、中小企業でも社会の変化に伴ってコンプライアンス意識が高まり、新たに法務の知識や経験を持つ人材を求めていきたいといったニーズが増えています。
また、社会が多様化すればするほど、企業が対峙するトラブルなども多様化するため、外部の法律専門家に頼っているだけではスピーディーに対応ができなくなってきているといった声も聞かれます。
こうした採用ニーズの背景は細かく見ていくと各社各様ではありますが、全体の傾向としては「欠員補充型ニーズ」から「課題解決型ニーズ」、あるいは「将来見据え型ニーズ」へと変化し、未来への投資を考える求人が増えてきているのではないかと感じています。
少し前まで、管理部門系の求人ニーズはそこまで多いと言える状態ではありませんでしたが、このブログを執筆している時点(2023年6月28日)で、当社に寄せられている管理部門系の求人は四国エリアで300件を超える状況となっています。
管理部門系の経験やノウハウを持ち、四国へのUIターンを指向している方々にとっては可能性が拡がっているタイミングと言えるかもしれません。