香川へのUIターンにおける住まい探しのポイント
こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの井上です。
地方へのUIターンを検討する際、転職先の企業情報を収集すると同時に「どのような住まいにしていくか」ということも考えるのではないでしょうか。
今回は、UIターン転職に伴う住まい探しの選択肢やポイント、そして実際に香川で住むリージェント社員のリアルな住み心地体験も交え、住まいに関する様々な情報をお届けしたいと思います。
香川へのUIターンにおける住まいの選択肢
香川へUIターンする際の住まいの選択肢は、以下のようなものがあります。
・賃貸物件(マンション・アパート・一軒家)
・新築住宅
・中古住宅
・マンション
・実家で親と同居
・シェアハウス
どのような物件に住むかによってかかる費用は異なりますが、一般的には東京などの都会と比較すると香川県の賃料はかなり安いと言えるでしょう。全国賃貸管理ビジネス協会が調査する2023年12月度の総平均賃料は、東京都が72,034円、大阪府が60,408円、福岡県が55,076円であるのに対し、香川県は46,446円となっています。(参考:全国賃貸管理ビジネス協会)
新築住宅に関しても、同じスペックの家を建てるのであれば、断然香川県の方が安く建てられます。その理由は、土地価格の違いにあります。実は建築費用に関しては都会とさほど変わりありませんが、都会は土地価格が高い為、トータルの購入費用が上がってしまうのです。都会と比べると、新築一軒家を持つ夢を叶えやすくなります。
マンションに関しては、香川県の中でも駅や商業施設などの生活利便施設が近くにある高松市や丸亀市に集中しており、セカンドライフのための「終の住処」としても人気が出ています。
香川へのUIターンにおける住まい探しのポイント
<まずは転職先を決めてから住まい探しを始める>
移住前に転職先が決まっていれば、勤務地・給与などを考慮して移住先の物件を探すことができます。また、移住には何かと費用がかかりますので、先に転職先を決めて収入源を確保しておいた方が、安心して新生活をスタートすることができますね。
仮に、前職を辞めて無職のまま移住先を探そうとした場合、安定した収入を得る見込みがないため、家賃の支払いや住宅ローンの返済が難しいと判断され、審査に通らない可能性があります。そういった意味でも、まずは「仕事探し」から始めることをお勧めします。
<面接時に一緒に物件探しも行うと効率的>
もし面接時に時間的な余裕があれば、並行して物件探しを行うことで効率的にUIターンの準備が進められます。例えば、東京から香川県へのUIターンを検討している人の場合、面接で移動するだけでもかなりの交通費がかかりますので、滞在時の空き時間を利用して不動産会社巡りや内覧などを済ませておくのも一つの方法です。
また、通勤時間や交通の利便性、周辺環境、物件の状態などを確認することで、実際に入社した後の生活がどのようになるのかを具体的にイメージしやすくなるということもメリットだと思います。
<事前にサポート制度をチェックしておく>
香川県内の各市町では、住まい・暮らしの支援制度として、「移住支援金」「空き家リフォーム補助」など様々な制度が用意されています。移住スタート時には何かと出費がかさみますので、こういった制度を活用して負担を減らすことができると助かりますよね。
支援制度の対象、内容、補助額などは各市町により異なりますので、「かがわ移住ポータルサイト/かがわ暮らし」というサイトを参考に調べてみてください。
香川で住むリージェント社員のリアル住み心地体験
ここからは、実際に香川県にUIターンしたリージェント社員の、住まいの選択や実際の住み心地について生の声をご紹介したいと思います。
①Aさん/香川県観音寺市在住/東京から妻の地元にIターン
Q.移住した時にまず住み始めた賃貸住宅はどのように決めましたか?
東京から妻の実家がある香川へのIターンを決め、まずは仕事探しを開始しました。面接を受けるために、東京から香川へ片道4時間かけて移動、更に往復3万円の交通費と、時間も費用も必要だったため、仕事が決まった後、さらに賃貸物件を探すためだけに往復するのは大変だと感じていました。そこで、面接で香川に行くタイミングと合わせて住居探しも行いました。
Q.その後、新築一戸建てを購入されていますが、新居を建てようと思ったタイミングは?
第二子の妊娠が分かった時です。2LDKでは狭いと感じ、もう少し広い賃貸物件への転居を検討しました。実は、まだその時には家を建てることは頭にありませんでした。しかし、相談した賃貸不動産会社の方から、「都会と違って4人暮らし向けの賃貸物件は限られていて選択肢が少ないので、いっそのこと家を建ててしまった方がいいですよ。」とアドバイスをいただき、そこから一軒家を建てるための準備に方向転換しました。
Q.土地選びで重要視したことは?
初めは妻の実家が所有している土地の活用を検討していましたが、敷地が細長いことや線路に面していることなど条件面が合わず、どうするべきか悩んでいました。そのような中、実家に隣接する畑を所有している方から「管理できないので土地を譲りたい」と声をかけていただくという出来事がありました。思ってもいない巡り合わせでしたが、妻の実家とも近く子育てもサポートしてもらいやすい環境であるため、ありがたくその土地を購入することに決めました。
Q.家を建てる際にこだわったポイントは?
やはり敷地の広さですね。農地ですので200坪あり、建屋自体の広さはごく一般的なものですが、開放的で広々とした庭が欲しいという妻の願いは実現できたと思います。坪単価2万と、都会の土地価格と比較すると破格の値段で購入できたことも良かったですね。もちろん農地転用の費用や手続きもありましたが、それでも安く土地を購入できたのではないかと思います。
Q.実際に住んでみて良かったところや、逆に失敗したと感じていることは?
妻の実家の隣に住居を構えましたので、子育ての面を含め何か困ったことがあればサポートを依頼できる点は良かったと思っています。私としても、妻の両親に自治会の行事やごみ捨てなど地域の決まり事を気軽に聞くことができるので、とても助かっています。
大きく失敗したと感じることは今のところありませんが、強いて言うならば、もう少し余裕を持ってマイホーム作りに取り組みたかったということです。第二子の出産予定日が迫る中、毎週のように工務店との打ち合わせが入ったり、新居への引っ越しや上の子の保育園転園準備に追われたりと、想像以上に時間と労力がかかるものだと実感しました。やはり、マイホーム計画は事前に余裕を持ってスケジューリングしていくことをお勧めします。
②Bさん/香川県高松市在住/東京から地元香川にUターン
Q.香川県にUターンしようと思ったタイミングは?
第一子出産後は育児に専念していましたが、いずれは働きたいという希望がありましたので、子育ての支援が得やすいどちらかの実家の近辺で生活したいと以前から考えていました。その後、第二子を妊娠したタイミングで本格的にUターンを検討し始めましたが、私(妻)の実家がある香川県を第一希望、夫の実家がある大阪府を第二希望として、まずは夫の転職活動からスタートさせました。最終的に、夫の納得のいく転職先が香川県で決定したため、まずは私の実家を仮住まいとして間借りさせてもらい、新生活がスタートしました。
Q.その後、一軒家を建てられていますが、居住エリアはどのように決めましたか?
私の実家が丸亀市で夫の勤務地がさぬき市だったため、ちょうど中間地点で、なおかつ利便性の高い高松市に住まいを構えることにしました。また、私自身が今後就業先を探すことを考えても、高松市で住んだ方が仕事の選択肢が広いのではと考えました。また、居住エリアに関しても、内陸部の平野に位置し、津波などの浸水や川の氾濫など自然災害が少ないということも安心材料でした。
Q.家を建てる際にこだわったポイントは?
最も重要視したのは、子どもが伸び伸びと育つ環境であるかということです。住まい探しを始めた時にはマンションという選択肢も上がっていましたが、我が家の場合は元気に走り回る小さな子どもがいましたので、少々騒いでも気にならない一軒家を選択しました。子どもと一緒に庭で花や野菜を育てたいという希望もありましたので、庭付きというのは必須条件でした。
Q.実際に住んでみて良かったところや、逆に不便だと感じていることは?
新興住宅地にマイホームを購入したので、近所には同世代の子どもがたくさん住んでおり、友達と気軽に遊べる環境が整っているところが気に入っています。私自身、地元が香川といえども高松市には住んだことがなく、すぐ近くに知人も少なかったため、近所のお母さん達と情報交換できることは非常に助かっています。また、小・中学校から徒歩10分で大きな道路を渡る必要もありませんので、登下校の安全面から考えても満足しています。
少し不便だと感じる点は、最寄り駅が少し離れていることです。実は、香川で働くならばマイカー通勤になるだろうと漠然と考えていたので、公共交通機関へのアクセスは全く考慮していませんでした。しかし、就業先が高松市街地となった今は、もう少し駅の近くにマイホームを構えていればよかったなと感じています。
それから、前述の通り、私は家庭菜園が趣味ですので、やはり広い庭の家をみると憧れの気持ちが抑えきれません。家族皆でもっとたくさんの野菜や花を育ててみたいと思うようになりました。最近では近場に貸農園があるのも見かけますので、もう少し子どもが大きくなったらチャレンジしてみようと計画しています。
③Cさん/香川県さぬき市在住/単身赴任生活から妻の地元へIターン
Q.単身赴任中にマイホームを購入したということですが、なぜそのようなタイミングだったのでしょうか?
私が単身赴任で全国を転々としている間、妻と子ども達は香川県さぬき市にある妻の実家でお世話になっていました。しかし、子どもが大きくなるにつれ家が手狭に感じるようになってきたため、一軒家を購入することにしました。
Q.居住エリアはどのように決めましたか?
当時私は単身赴任中であった為、仕事と育児の両方を担う妻が実家のサポートを得やすいよう、妻の実家に近いエリアで建てようという流れで話が進みました。妻の実家近くで家を建てるのであれば、ちょうど妻の実家が所有する遊休地があるのでその土地を活用しようということになり、宅地に転用して一軒家を建てることにしました。妻や子ども達が、慣れ親しんだエリアで生活環境を大きく変えずに済むこともメリットでした。
Q.家を建てる際にこだわったポイントは?
土地が150坪あったので、それを活かして平屋を建てました。また、屋根付きウッドデッキを設置しましたので、週末には家族でバーベキューを楽しんでいます。庭には芝生を敷き、子ども達と気軽にサッカーなどのスポーツができるようにしました。
都会暮らしだと、このような生活は絶対に叶わなかったと思います。一方、芝生の手入れは非常に大変です。定期的に芝刈りをしなくてはならず、少し放置しておくと雑草が生えてくるため、思った以上に管理に労力がかかります。ワンポイントアドバイスですが、芝生を検討される際は、成長スピードの遅い品種や病害虫に強い品種を選択すると手入れがしやすくなりますよ。
Q.実際に住んでみて良かったところや、逆に不便だと感じていることは?
やはり自然が近いことが魅力だと思います。家から少し山の方に車を走らせると、桜のお花見スポットでもある「みろく自然公園」があります。広くて施設も充実していますので、子どもと一緒にスポーツを楽しむのに利用しています。海の方に車を走らせると、瀬戸内海に面した津田湾があり、シーカヤックをして遊んだりすることもあります。
また、さぬき市というエリアですが、実は県庁所在地の高松市まで車で30分程度と比較的アクセスも良好です。子ども達の習い事で高松方面に送迎することもありますが、いずれも車で片道20〜30分以内で着きますので問題なく続けられています。
少し不便に感じる点は、最寄りの駅が遠いところです。会社の飲み会などでお酒を飲むときには、最寄り駅から家まで家族に送迎を頼むか、タクシーを利用するしかありません。
家づくりの面では、もう少し断熱性の高い家を建てておくべきだったと後悔しています。香川県は温暖な気候なので断熱性にはそれほどこだわらなくても大丈夫だろうと高を括っていましたが、いくら香川と言えど冬の寒い朝には氷点下になることもありますので、断熱性能に優れた家を購入していて損はないでしょう。
香川の住まい環境についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?全ての条件がそろう環境はなかなかないと思いますが、少しでも自分の理想の住まいに近づけることができるように参考にしていただけたらと思います。
皆さまの移住を、心より楽しみにお待ちしております。