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UIターン前に知りたい徳島の暮らし【子育て編】

こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの植村です。
蒸し暑い日々が続いていますが、皆さんはどんな夏を過ごしておられますか?徳島では、今夏は阿波踊りが3年ぶりに開催されることが発表され、久しぶりに周囲が活気づいています。コロナ感染状況が心配される中ではありますが、阿波踊りの練習に日々励む姉と姪を見ていると、なんとか無事開催されますようにと願うばかりです。
さて今回は、前回ご案内したUIターン前に知りたい香川の暮らし【子育て編】に続き、徳島の子育て編と題し、子育て世帯が気になるポイントについて、お話していきたいと思います。徳島のUターン・Iターンを不安に思われている方の参考になれば幸いです。

医療体制について

お子さんを授かった際に、安心して出産できる病院はあるのか、また病気になった時に頼ることができる医師が近くにいるのかを不安に感じる方は多いと思います。私も不安に思った一人ですが、徳島での里帰り出産を希望した際の産科選びはとてもスムーズで、何の問題もなく受け入れ先が決まりました。というのも徳島は、令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計によると、都道府県(従業地)別にみた人口10万対医師数が全国一位の338.4人と最も多く、また専門性資格の「産婦人科専門医」数も66.3人と、こちらも全国一位となっており、医療従事者の間でも出産・子育てに最適な県として知られるエリアなのです。



また、「子どもはぐくみ医療費助成制度」により、医療費の自己負担分が各市町村で助成され、香川と同様助成に対する所得制限はありません。しかも近年はお子さんが18歳に達する年度末までが対象の市町村が増えており、より手厚い助成制度を受けることができるエリアが広がりつつあります。そしてこの制度は、医療費を心配せず病院を訪れることができるというメリットを生み出すだけではなく、保護者が病院を身近な相談場所として感じるための環境づくりの役割も担っています。

つい先日も、小学校3年生の姪がスケートボードをしていて左手首を痛め、本人も親も病院へ行くほどではないだろうと思う程度だったそうですが、「念のため先生に診てもらおうか」とかかりつけ医を訪れたところ、医師に「骨折してますね」と言われ驚いたそうです。病院に行くかどうかを迷うような症状の時でも、このように気軽に病院へ相談できる環境があると、保護者にとってはとても安心だと思います。

令和4年度子どもはぐくみ医療費市町村制度の概要

保育所待機児童数について

夫婦共働き世帯が増加している昨今、企業に勤める女性が産前・産後休暇を取得した後、育児休暇中に考えなければならないのが、「いつ職場復帰できるか」という問題です。私自身、子育てのサポートを頼むことができる肉親は県外に居住していたため、子どもを預かってくれる保育所が見つかり次第復帰できるという状況でした。結果的にすぐに近所の保育所への入所が決まり、希望日どおりに職場復帰できましたが、それはこの四国の地に住んでいるメリットだと感じています。

もともと四国4県とも待機児童数が少ない県ではありますが、特に徳島県は、今年5月に「令和4年4月1日現在の保育所等利用待機児童数調査」に基づき待機児童数を調査したところ、今年4月時点で待機児童数がゼロになったと発表したことで話題にもなりました。これは記録が残る平成11年以降で初めてのことで、その要因は、保育所新設や定員拡大による受け入れ人数の増加や、各自治体の入所希望家庭への相談態勢の強化にあると分析されています。実際に、令和3年度学校基本調査を見ると、平成29年度は30校だった「幼保連携型認定こども園」数は、昨年度は53校と約1.7倍も増加しており、新規開設に注力してきた様子が伺えます。



働く保護者にとっては子どもの送迎で立ち寄る保育所の先生がとても身近な存在で、私もちょっとした子育ての悩みをよく相談させてもらいました。子育ての先輩である先生は、いつも朗らかに悩みを吹き飛ばしてくれ、そのおかげで仕事も子育ても楽しくできたように思います。子どもが保育所に入所できるかどうかは、単に職場復帰のためだけの問題ではなく、子育ての協力者を得ることができるかどうかという点においても、非常に重要なポイントになるのではないでしょうか。

幼児教育について

待機児童数が「こども園」新規開設により減少したと前述しましたが、同時に徳島県は、幼稚園教育を核とした幼児教育の振興にも積極的に取り組んでいます。令和2年3月に策定した「徳島県幼児教育振興アクションプランⅢ」では、幼児教育の充実や環境の整備、保育者の資質・能力、専門性の向上への取り組み内容等が示されています。

中でも平成22年度に開始した、発達や学びの連続性を踏まえた幼児教育の充実を目指し行われている「幼・小・中連携推進事業『学びのかけ橋』プロジェクト」は、これまで毎年指定地域にて実施されており、接続カリキュラムの作成や互恵性のある合同活動が推進され、各地域で普及しています。
平成30年度・令和元年度にこのプロジェクトの指定を受けた高浦中学校区(名西郡石井町)は、令和2年度以降も同じ取り組みを継続して行った結果、教育実践等に顕著な成果を上げた教職員及び教職員組織に表彰される「文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞しました。
現在はコロナ渦ということもあり、以前と同じ活動はできない状況にはあるようですが、幼稚園年長児の小学校1年生教室訪問や、伝統文化の「藍染め」を中学生が園児に教える体験学習等は、規模を縮小するなどして実施されたようです。

このプロジェクトのメリットは、子どもたちの「進級」「進学」への不安が軽減されること、また異校種間での授業参観が行われることにより、様々な教育技術が取り入れられ、授業研究が進むことなどがあげられます。
実はこのエリア、私の姪が通う小学校を含むエリアなのです。学校を超えた繋がりを楽しむ姿を見ると、進学等の不安は皆無の様子。様々な交流を通じ、不安や戸惑いが減り、安心が増えることで豊かな心を育んでいるのだろうな、と感じています。

子育て世帯への支援制度

子育て世帯の徳島への移住促進のため、令和3年3月22日に新たな支援制度がスタートしました。その名も「みんなでリスタート!徳島移住促進支援金(子育て世帯向け)」です。対象となるのは、県外から未就学児とともに県内に転入される子育て世帯となり、転入等に必要な費用を支援する「移住支援金」として一世帯につき10万円が支給され、その後2年以上在住する世帯に対して「定住応援金」として、同じく一世帯につき10万円が支給されるという制度です。この制度の内容は、徳島移住支援サイト「住んでみんで徳島で!」にて詳しく紹介されています。

その他、子育て世帯を対象とした支援事業は多数あり、その内容とともに以下サイトにて分かりやすくまとめられていますので、お時間ある時に是非チェックしてみてください。
支援内容については各市町村で異なる場合もありますので、比較検討されるのもいいと思います。

徳島はぐくみ支援ポータルサイト
県内の子育て支援状況(まちチャート)※市町村別



徳島の暮らし「子育て編」、いかがでしたか?
私も徳島全てのエリアについて詳しく知っているわけではありませんが、徳島で子育てをする友人と会話している中では、「子育てしにくい」という会話になったことはありません。どちらかというと、「こんないいサービスがある」という内容が多く、先日は夏休みの学童保育について話をしている中で、石井町が2020年度に試験的に導入した学童保育クラブでの昼食提供を2021年度より本格的にスタートさせた、という話題で盛り上がりました。お盆休暇中など数日を除き、一食220円程度で提供してくれるそうで、友人からは「なんて羨ましい制度!」との声が。自治体によって取り組みは様々ですが、こうした「子育て世帯」の声をきちんと聞いてくれる姿勢があることも、子育て環境への不満の声が少ない要因かもしれません。

家族でUターン・Iターンされる方にとっては、ご自身の転職の不安以上に、子育て環境について不安に感じる方も多いと思います。本サイトのブログ記事では、そんな不安の声をお聞きし、転職ノウハウだけでなく各エリアの生活情報についても随時ご案内していきます。もしその他知りたい情報等ございましたら、弊社コンサルタントへご相談いただく機会にでも、お気軽にお声かけくださいね。納得のいくUターン・Iターン転職実現のため、できる限りのサポートをさせていただきます。

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