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都心部から愛媛県へUターン・Iターン転職した際の年収変化

こんにちは!株式会社リージェントの田中です。弊社は四国密着の転職エージェントとして、日々、四国へUターン・Iターン転職をお考えの方のお手伝いをさせていただいています。

今日は、愛媛県へUターン・Iターンされた方の年収変化についてお話していきたいと思います。



地方へのUIターン転職を考える際に、まず気になるのは「年収の変化」ではないでしょうか?

年収が全てではありませんが、転職はゴールではなく、UIターン後もキャリアや生活などは続いていきます。ご自身やご家族の地方での生活をしっかりとイメージしていく上で、年収が一つのポイントになることは確かです。
 
地方よりも経済活動の中心である都心部のほうが平均給与が高いのは周知の事実であり、なんとなく「年収は下がるのではないか…」という感覚があるかもしれませんね。しかしながら、実際に年収がどう変化するのか?具体的に認識されている方は少ないのではないでしょうか。

まずは、愛媛県へUIターン転職した場合に年収がどのように変化するか、弊社の実績データから見ていきましょう。

データから見る年収の変化

【愛媛県へUIターン転職された30代・40代の方の年収変化】



私たちリージェントが転職支援させていただくのが最も多い年代である30代・40代の方を対象に、愛媛県へUIターン転職を実現された方の年収変化をまとめました。

転職前の平均年収は約588万円であるのに対し、愛媛県へのUIターン転職後の平均年収は約496万円であり、約16%の減少となっています。厚生労働省「賃金構造基本統計調査(令和5年)」を見ても東京都の平均月収は368,500円であるのに対し、愛媛県は279,600円となっており、約24%の減少となっています。

これは愛媛県に限った話ではありませんが、やはり東京都などの都心部と地方では、収入に差があるようです。
 
しかしながら、収入だけを見てすべてを判断してはいけません。都心部と比べ、地方は家賃や土地の価格、物価などが安く、支出が抑えられる傾向にあるからです。収入だけではなく、続いて「愛媛県での支出」についても見ていきましょう。

都心部と愛媛県の家賃比較

【都道府県別の家賃】

都道府県 1か月当たり 1畳当たり
全国平均 55,695円 3,074円 
東 京 都 81,001円  5,128円
愛 媛 県 40,819円 2,047円

参照:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」借家の1か月当たり家賃・間代及び1畳当たり家賃・間代

上表のように、愛媛県の1か月当たりの平均家賃は、なんと東京都の半分程です。愛媛県の家賃は全国12位の安さであり、全国的に見ても住宅にかかるコストが比較的低い地域と言えます。支出に占める家賃のウエイトは非常に高いため、この点で支出がかなり抑えられているのではないでしょうか。

総務省の「小売物価統計調査(令和6年/全国平均=100)」の総合をみても、東京都は104.5ポイントに対し愛媛県は98.4ポイントとなっています。こうした物価の安さを背景に、実際に愛媛県へUIターンされた方からは「収入は確かに減ったけれども、家賃などのランニングコストが下がったため、結果として生活の水準には変わりはない」との声が多く聞かれます。
 
また、愛媛県へのUターン・Iターン転職において、全ての方の年収が下がっているわけではありません。中には転職時に年収アップを実現された方もいらっしゃいますし、入社後に経験やキャリアを積んでいくことでしっかりと評価され、転職前以上の年収になっている方も多くいらっしゃいます。

転職時に「年収が下がる」という表面的な数字だけを見るのではなく、生涯年収にまで目を向けて考えることが大切です。

愛媛県の移住支援制度

愛媛県への移住は支出が抑えられるだけではなく、様々な支援制度を受けられるというメリットもあります。以下にそうした支援制度の一例をご紹介します。

①「移住支援金」

東京23区に在住または通勤されていた方が、特定の市(今治市、宇和島市、新居浜市、西条市、大洲市、四国中央市、西予市)に移住し、かつ移住支援事業の対象となる求人の企業に就業した場合や、新たに起業した場合など、要件に該当する方に対して居住する市から移住支援金が支給される制度です。

単身で60万円、2人以上の世帯で最大100万円を補助金として受け取ることができます。支給には細かな要件が定められている他、市によって要件が異なる場合や、予算に限りがあり終了となる場合もあるので、詳細は移住先の市に確認しましょう。

<参照>:愛媛県HP「愛媛県移住支援事業の実施について

②「移住者住宅改修支援事業」

愛媛県へ移住した際の住居として、「空き家バンク」を通して空き家を購入した場合に、改修経費等を補助する制度です。住宅の改修や家財道具の搬出等に対し、最大で420万円の補助金を受け取ることができます。

<参照>:愛媛県HP「愛媛県移住者住宅改修支援事業について

③その他、市区町村別の支援事業

その他にも、市町村ごとに様々な支援事業が行われています。転居を伴う移住には何かと費用が掛かりますので、こうした補助金があると非常に心強いですね。もしも支援の対象になるのであれば、是非とも利用したい制度です。

本当は貰えていたはずなのに…と、後悔しないよう、移住前にしっかりと調べておくと安心です。

<詳しくはこちら>:えひめ移住ネット「各自治体の支援制度一覧

愛媛県での子育て支援

第一子や第二子の誕生をきっかけに、愛媛へのUターン・Iターンを考える方は多くいらっしゃいます。そういった場合に、やはり気になるのは愛媛県での子育て支援事情ではないでしょうか。愛媛県では、県内の紙おむつメーカーと行政とが乳幼児用の紙おむつの購入を支援しています。

愛媛県の四国中央市は、紙・紙加工業で日本屈指の生産量を誇る全国有数の「紙のまち」であり、この強みを生かした実に「愛媛県」らしい支援制度だと思いますので、ここで少しご紹介したいと思います。

紙のまちの子育て応援 乳児紙おむつ支給事業
愛顔(えがお)の子育て応援事業
※自治体により支援内容が異なったり、変更になる場合があります。詳しくは市のHPや担当課にて最新情報をご確認ください。
 
乳幼児の子育て世帯にとって紙おむつは必需品です。子によって差はありますが、トイレでしっかりと排泄できるようになるのは3歳前後と言われていますので、使用期間も長く購入頻度も高い紙おむつの購入補助は嬉しい支援です。私も二児を育てる母ですので、この子育て支援はうらやましい限りです。

先日、第二子が産まれた愛媛在住の友人とこの紙おむつの購入支援の話をしたのですが、その友人は愛媛県独自の支援だとは知らなかったようで、「香川にはないの?全国共通である支援だと思っていた…」と大変驚いていました。。。(笑) 

他にも自治体で独自の子育て支援等があるそうで、愛媛県全体で子ども達を宝物と考えて大切にし、子育て世代の定着と転入を応援していることがうかがえます。

愛媛には愛がある

今日は愛媛県へのUターン・Iターン転職時の年収の変化と、支出や子育て支援など、愛媛県の暮らしについてお話してきました。その他、弊社では愛媛県へのUIターン転職をお考えの際に役立つ情報ページを公開しています。

ここではお伝えしきれなかった暮らしに関する情報もまとめてありますので、ご興味のある方はご覧になってみてください。

<愛媛の生活に関連するブログリンク集>
四国への移住・UIターンにかかるお金の話
東京圏から四国への転職・移住をお考えの方必見!「地方創生移住支援事業」をご存じですか?
UIターンで気になる住むところ「家族構成別の住まい選び体験談」
UIターン前に知りたい愛媛の暮らし【子育て編】
UIターン前に知りたい愛媛の暮らし【学校環境編】
UIターン前に知りたい愛媛の暮らし【医療施設編】

私は香川県出身ですが、大学進学とともに愛媛県に移り住み、大学4年間と新社会人としての3年間を愛媛県で過ごしました。その他にも、過去に東海地方や東京都など様々な地域に住んだ経験があり、各所でそれぞれの地域の良さがありましたが、愛媛県は飛びぬけて「人」が温かで住みやすい地域だったなと感じています。

温和で人懐っこく、県外から来た私にも分け隔てなく「かんまんよー(伊予弁で“大丈夫だよ”の意)」と優しくかけてくれた言葉が、今でも心に残っています。地元である香川県にUターンした今でも、こうして「第二の故郷」ともいえる愛媛県に関わり、地域活性のお手伝いができることを嬉しく思っています。

これからも、愛媛県へのUターン・Iターンを考えている皆さんに、微力ながらお力添えできれば幸いです。