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香川へのUターン・Iターン転職者の年収変化の実態。香川での生活とは。

こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの植村です。

今回は香川県に注目し、「Uターン・Iターン転職を実現した場合の年収変化」や「香川県の暮らしに関する情報」についてお届けしたいと思います。

データから見る年収の変化

下記は都市部から香川へUターン・Iターン転職された方の年収変化のグラフです。弊社でお手伝いさせていただくことが最も多い年代層である30代・40代の方のデータをまとめています。



平均するとUIターン転職前が約592万円、UIターン転職後が473万円となっています。世間一般に、地方への転職は年収が下がるというイメージを持たれている方が多いと思いますが、このグラフでも全体で約20%程度、年収が下がっている状態が表されており、ほぼイメージどおりと言えるかもしれません。

なお、厚生労働省「賃金構造基本統計調査(令和5年)」でも、東京都の平均月収「368,500円」に対して香川県の平均月収は「279,400円」となっており、東京都と香川県では約24%程度、収入に差がある結果となっています。

しかし、実際に移住された方のお話で多いのは、「家賃や食費などの支出が抑えられるため、収入が減っても手元に残るお金の変化はあまりない」という声です。では実際に、香川ではどういった面で支出が抑えられるのでしょうか。

香川県での生活費

まず、生活の中で大きい支出割合を占める「家賃」についてですが、総務省統計局「住宅・土地統計調査(平成30年)」によると、香川県の家賃平均は44,020円/月と、東京都の81,001円/月のおよそ二分の一程度となっています。

そして香川県は、言わずと知れた「うどん」県。お店で食べる安くて美味しい「かけうどん」は有名ですが、実は各家庭の食卓でも「うどん」はレギュラーメニュー。各スーパーで販売されている「ゆでうどん」は、一袋30円以下なのにコシもあって色々アレンジできるので、我が家では子どもたちの昼食として頻繁に登場します。

また、各地で定期的に産直市が開催されており、安くて美味しい旬野菜の入手が簡単であることも魅力のひとつ。その他ありがたいことに、私は知り合いの農家さんからお米などを安くゆずっていただける機会にも恵まれ、3LDKに住んでいた頃の食費は、月5万円程度だったと記憶しています。

また、子どもが小さいうちの遊び場はそこら中にある公園です。大中小、様々な規模の公園で体を動かしたり、砂場で作品を作ったり、木登りしたり、虫取りしたり。日常のレジャーに費用はかかりません。子どもたちは豊かな自然の中にいるだけで、お金をかけずとも自分の力で新しい遊びを生み出していました。

香川県の子育て事情

では、次に子育て世帯へのサポート体制について見ていきましょう。香川県も地域によって施策は様々ですが、高松市の助成金制度を例に見てみると、

・子どもの医療費助成(0歳から18歳まで医療費無料)
・児童手当(0歳から中学3年生まで)
・児童扶養手当
・出産子育て応援ギフト

などがあります。

出産子育て応援ギフト」は妊娠時、出産時に50,000円相当のギフトがもらえる制度です。妊娠から子育てまで、メンタル面と経済面の双方で継続的な支援を実施し、相談実施機関へアクセスしやすい環境を構築することを最大の目的としています。

また、働く父母にとって気になるのは「保育所待機児童数」。香川県健康福祉部子ども家庭課保育所グループの発表によると、香川県全域では3名(全て高松市/2024年4月1日時点)となっており、年々減少していることから待機児童の解消に積極的に取り組んでいることが伺えます。

※香川での子育てに関する情報は以下サイトでも発信されています。
「子育て県 かがわ」情報発信サイト Colorful
かがわ子育て応援サイト「Colorful+(カラフルプラス)」

香川県で暮らしてみて思うこと

私は、香川県での子育て歴14年。まだまだ経験豊富とは言えませんが、この地で感じるのは地域みんなで子育てしようという大きな愛情です。

頼れる肉親は県外にいるため、仕事と子育ての両立に不安を持ちながら復職した私でしたが、そんなに心配しなくてよかったな、と思うまでに時間はかかりませんでした。

私が暮らす地域では、「子どもは地域の子」というメッセージが地区の協議会からも強く発信されており、地域の方々と子どもたちが触れ合える機会が多くあります。

「じゃがいも」等作物の収穫体験、「田んぼどろんこ遊び」&「田植え」体験、もちつき体験、ゆる抜き体験(ため池から水田への放流体験)、放課後子ども教室、ふれあい祭り、マラソン大会など、たくさんの地域の方々が子育ての一端を担ってくれています。

これらのことから、私は香川での暮らしをとても気に入っています。一般的な年収家庭の我が家ですが、支出と収入のバランスに悩んだことはなく、何より人が暖かいこと、子どもが笑顔なれるということが、この地に住み続けている大きな理由です。

もしこの先転職を考える機会があるとするならば、きっと一番大事にしたい「人とのつがなりを大切にする場所」を前提に動くのは間違いないでしょう。

さて、あなたのUターン・Iターンで最も大切にしたいことは何ですか?考えたことのない方は、一度自分の過去を振り返って、自分の思いを紙に書き出してみるといいかもしれません。

もちろん、弊社コンサルタントへご相談いただければ、これまでのキャリアの棚卸のお手伝いをさせていただきます。お気軽にお声掛けください。